GANZO(ガンゾ)のお財布を購入する際、シンブライドルシリーズにするかコードバンシリーズにするかを悩む方は多いはず。
そこで今回は、僕が持っているシンブライドルシリーズとコードバンシリーズのファスナー小銭入れ付き長財布の違いを詳しく比較していこうと思う。
使われている革が違うのはもちろん内側の構造やロゴの位置など細かな違いが多々あるので参考にしてほしい。
ただし、どちらも甲乙つけがたい名品ゆえ「こっちが正解!」というのは正直ないので好みに合わせて選んでいただければ!
1917年創業の老舗の皮革製造会社「AJIOKA.」が手掛ける、日本最高峰のレザーブランド。厳選された素材使いと一流の職人技で多くの革好きを魅了する。細部まで一切妥協することなく“本物”を追求しており、一生モノとして選ぶのに相応しいブランド。
【比較その1】使われているレザーの違い
- 外装:ブライドルレザー/内装:ミネルバボックス
- 男らしい堅牢な雰囲気と美しい光沢
- 優れた耐久性と耐水性
- 折り返し部分にダメージが出やすい
- 外装:国産コードバン/内装:国産ヌメ革
- 上品かつ高級感のある独特の艶感
- 牛革の3倍とも言われる強度
- 水にめっぽう弱い
男らしさあふれるシンブライドル
シンブライドルシリーズで使われているレザーは、外装はブライドルレザー、内装はミネルバボックスのショルダーヌメ。
ブライドルレザーはイギリス「J&E セジュイック社」謹製で、男らしくたくましい雰囲気とライトが反射する光沢感が魅力だ。
元々は馬具に使われていたレザーゆえ堅牢で耐久性に優れており、重厚な質感がムンムンと伝わる。
購入時には、革にたっぷりと含ませた蝋分がブルームと呼ばれる白い粉になって浮き出ているのも特徴。こちらは使ううちに馴染んでさらに艶感が増していく。
蝋分を多く含んでいる分耐水性も高く、コードバンほど水にデリケートになる必要がないのもメリットだ(もちろん放置していればシミになるので注意だが)。
ただし、耐久性は高いもののシワは比較的つきやすく、コードバンと比べて折り返しの部分にダメージが出やすいのはデメリットと言える。
内装のミネルバボックスはイタリア「バダラッシィ・カルロ社」謹製。
革好きからの人気が高く、ガンゾでもシンブライドルシリーズの内装のほか、全面にミネルバボックスを使ったミネルバナチュラルシリーズもあるほどだ。
シボ感のあるナチュラルかつ味のある革質で、革本来のエイジングを存分に楽しめるのも魅力。
購入当時は明るいベージュカラーだが、使い込むほどに飴色に経年変化していく。これがたまらなく良くて、僕も大好きな革だ。
圧倒的な気品を放つコードバン
コードバンシリーズに使われているのは、外装は国産コードバン、内装は国産ヌメ革というジャパンコンビ。
コードバンは革のダイヤモンドとも呼ばれ、馬の臀部からほんのわずかしか採れない希少な素材。
こちらの国産コードバンは世界有数の馬革専業タンナー「新喜皮革(しんきひかく)」謹製で、それをアニリン染めで有名な「レーデルオガワ」が仕上げており、ただでさえ貴重なコードバンの中でも超一級品だ。
繊維がギュッと詰まって非常にキメ細かく、透き通るような美しさが素晴らしい。
いや〜〜〜至高。ため息が出るほど美しいとはまさにこのことだね。笑
この圧倒的な気品は、他の革では出せないコードバンの唯一無二の魅力だろう。
鏡のように反射する光沢も相まって非常にドレッシーで、スーツやフォーマルスタイルとも相性抜群だ。
また、コードバンは牛革の3倍とも言われる強度があり非常に頑丈。美しさだけでなく強さも兼ね備えている。
ただし、水にはめっぽう弱いためデリケートな扱いが求められる点は注意したい。
内装の国産ヌメ革はキメが細かく繊細な革質。
同じヌメ革でもシンブライドルシリーズのミネルバボックスとは風合いが全く異なる。
ミネルバボックスのような味わい深さはないけど、コードバンの上品な雰囲気にはこちらの方がよく合うね。
【比較その2】収納・デザインの違い
- 収納:札入れ、小銭入れ、内ポケット×2、カードポケット×12、ワイドポケット
- カードポケットが豊富で使い勝手抜群
- ロゴの刻印が真ん中にある
- 155gと少し重い
- 札入れ、小銭入れ、内ポケット×2、カードポケット×10
- 収納の使い勝手では劣る
- ロゴの刻印は右上
- 131gと比較的軽い
万能型で使いやすいシンブライドル
シンブライドルシリーズのファスナー小銭入れ付き長財布は万能型で使い勝手抜群。
札入れはマチ付きで、20枚以上は余裕で入る十分な収納力がある(写真はお札10枚)。
手前側にもマチなしの内ポケットがあり、こちらにもお札を分けて収納可能だ。
小銭入れの容量もたっぷり。ライニングはガンゾではお馴染みのイエローのレザーだ。
カードポケットは12個あり、カードをたくさん持ち歩く方でも安心。
コードバンのモデルと比べてカードの収納枚数が多いのがメリットだ。
一番手前にはワイドポケットがあり、こちらはレシートやクーポンなどを入れるのに使いやすい。
内装のデザイン面で個人的にかなり推しポイントなのが、ガンゾのロゴがど真ん中にドンっっっと刻印されている点。
この威風堂々とした雰囲気がめちゃくちゃカッコよくて気に入っている。
サイズはH9×W19×D2cmでコードバンとほぼ同じだが、重さは約155gとやや重めだ。
使いやすさでは劣るが軽量なコードバン
コードバンシリーズのファスナー小銭入れ付き長財布は総合的な使いやすさではシンブライドルに少し劣る印象。
札入れはシンブライドルとほぼ同じマチ付きで容量は十分。手前には同じく内ポケットを備えている。
ただ、お札が少し出っ張って見えるのは惜しいところ(実用面では問題ないけど)。
小銭入れもほとんど一緒。ただしこちらはライニングがグレーだ。
カードポケットは上下に各4つずつと札入れ部分に2つという少し変わった仕様。
合計10枚のカードが収納できるが、シンブライドルと比べると2枚少なく、ワイドポケットが付いていないのも残念。
あとは個人的には札入れ部分にカードポケットがあるデザインがちょっと微妙かなと思う。
ロゴの刻印が右上というのも僕的にはマイナス。人によって意見は違うと思うけど、僕はデザインと使い勝手の面ではシンブライドルが断然好きだね。
サイズはH9×W19×D1.8cmで重さは約131g。シンブライドルと比べて軽量なのはメリットだ。
【比較その3】価格の違い
最後に重要なのがお値段。それぞれのファスナー小銭入れ付き長財布の価格は以下の通りだ。
- シンブライドル:39,000円(税抜)
- コードバン:47,000円(税抜)
ブライドルレザーと比べるとコードバンの方が素材の原価が高い分、販売価格も高くなっている。
コードバンは税込だと5万円を超えてくるのでかなり勇気のいる価格ではあるが、それだけの価値は十分あると思う。
革の質感や内装のデザイン、価格をじっくり考慮して、どちらを選ぶか決めてほしい。
ただしこれだけははっきり言える。どっちを選んでも最高に満足できることは間違いない!