普通のお財布じゃどうも味気ない。でも使いやすさも譲れない。
そんなワガママを叶えてくれるのが、東京に本拠を構えるレザーブランド「m+(エムピウ)」が手掛ける『millefoglie Ⅱ(ミッレフォッリエ2)』。
デザインにも使い勝手にもこだわった、他にはない独創的なお財布をレビューしていきます。
- ユニークなボックス型のデザイン
- 見た目に反して機能的
- しっかり経年変化するレザー
- 好みの色が見つかる豊富なカラバリ
- ギボシで留めるのがやや面倒
- 内側の綿素材が若干チープ
トランクのようなボックス型財布『millefoglie Ⅱ』
『millefoglie Ⅱ(ミッレフォッリエ2)』は「m+(エムピウ)」を代表する人気シリーズ。
まるで持ち手のないトランクのような、二つ折りや三つ折り財布とも違うボックス型のデザインが目を引きます。
“millefoglie”とはイタリア語で「1000の紙葉」の意味で、これはフランス語でいうところのミルフィーユと同じ意味。
内装部分を何層にも折りたたみ上から一枚革で留めた構造からその名前が付けられたそう。
この折り重なった感じが確かにミルフィーユっぽいです(笑)
一枚革を留めるのは、エムピウのアイテムでよく使われるギボシ。
アンティーク調の味のある色味で、シンプルな外装のちょうど良いアクセントになっています。
ただ、開け閉めの際に毎回ギボシから外す必要があるのは若干面倒。スムーズさという点ではマイナスポイントです。
とはいえ、使い込むことで革が馴染んで次第に開け閉めがしやすくなりますのでそこまで気にはならないはず。
ミッレフォッリエ2はユニークなトランク型のデザインだけでなく、内装も非常に特徴的な構造に。
一般的なお財布では見られない構造だけに使い勝手がイメージできないかもしれませんが、これが実に機能的(詳しくは後で解説します)。
コンパクトなサイズながらお札・小銭・カードを全て収納できて、見やすさや取り出しやすさにも優れています。
エムピウのアイテムはこのミッレフォッリエ2のように、どれも他のブランドとは一味違うひねりの効いたデザインで、しかも使い勝手にもこだわっています。
デザインだけ、使い勝手だけ、なんてのはよくありますが、どちらも兼ね備えているのがスゴい。
内装にはピッグレザーが使われており、外装のイタリア製レザーとの配色も楽しめます。
価格は14,000円(税抜)で、このクオリティを考えるとかなりリーズナブル。
エムピウの革製品はどれも高品質かつ良心的な価格設定なので気軽に買えるのが嬉しいですね。
- 価格(定価):14,000円(税抜)
- 型番:P25
- カラー:ブラック、コニャック、タバコ×ベージュ、タバコ×チョコ、グリージョ、ナポリ、ブルー、サッビア、ネイビー、ローズ
- サイズ:H8.5×W11×D2.5cm
- 重さ:約100g
- 仕様:札入れ、小銭入れ、カードポケット(単体)×1、カードポケット(蛇腹)×3
- 素材:牛革、ピッグレザー、綿
- 生産国:日本
ユニークかつ機能的な構造
ミッレフォッリエ2はユニークなトランク型のデザインで内部の構造も他のお財布とは全くの別物。
そのため一見使いにくそうに思うかもしれませんが、実は非常に機能的で使いやすいのが特徴です。
ポケットにもすっぽりと収まるコンパクトサイズながら、お札・小銭・カードを満遍なく収納できます。
収納部分はこんな感じ。
フラップを開くとまずあるのがカードポケット。ここにはカードが1枚入ります。
開いて一番にアクセスできる場所なので、ここによく使うクレジットカードを入れておけばすぐに取り出せて便利です。
また、ここにSuicaやICOCAなどを入れておけば財布をタッチするだけで改札を通れるので、交通系ICカード用のカードポケットとして使うのもおすすめ。僕的にはこっち派ですね。
最近はiPhoneやApple Watchで改札を通る方も多いと思いますが、ICOCAは対応していないんですよICOCAは!!笑
なのでここにICOCAを入れてパスケース代わりにしています。
続いて、カードポケットの下にあるのがお札の収納部分。
左側のポケットになっている部分にお札を入れ、上からカードポケットで抑えるという仕組みになっています。
お札を取り出すときはカードポケットを上にめくれるので、意外と出し入れもしやすいです。
お札をパラパラとめくれるので枚数や金額を数えやすいのも◎!
普通のお財布は上からお札を取る構造なので、横から取るのは最初は慣れないかもしれませんが慣れると意外とカンタンです。
ただしお札の収納枚数の推奨は10枚前後とやや少なめ。あまり枚数が増えると取り出しにくくなります。
とはいえキャッシュレス化でお札を使う機会は急激に減っていますので、10枚入れば必要十分でしょう。
お札入れの左にあるのがアコーディオンのように蛇腹になった3つのカードポケット。
ここにはクレジットなどのカード類を合計15枚程度収納できます。
僕的にはこの蛇腹のカードポケットがかなり高評価!
こうしたコンパクト系のお財布はカードの収納枚数が少なくて困ることが多いのですが、ミッレフォッリエ2なら長財布とも遜色ないぐらいの収納力があるので安心です。
蛇腹にして複数のカードを同じポケットに入れることで、個別のカードポケットにするよりもたくさんカードが入りつつ厚みも抑えることができます。
個別のカードポケットのようにキツくないので、サッと取り出すことができるのも良いですね。
どこにどのカードが入っているかひと目でわからないのはデメリットですが、右側にはクレジット・キャッシュカード類、中央にはポイントカード類、左側には免許証や保険証などグループ分けして入れておけばそこまで気になりませんよ。
そして最後に小銭入れ。
ミッレフォッリエ2の小銭入れは、蛇腹部分を左に引っ張るとボタンホックが外れて現れるという世にも珍しい仕様になっています。
コンパクトウォレットは小銭入れが小さくて取り出しにくいものが多いですが、こちらは口が大きく開いて中身が一目瞭然。
小銭の見やすさ・取り出しやすさともに抜群です。
15枚程度の小銭が入り、このサイズのお財布としては十分な容量です。
お札・小銭・カードすべてを満遍なく収納できる、考え抜かれた構造のお財布ですね。
エイジングがハンパない
エムピウの革製品といえば、エイジングが大きな醍醐味のひとつ。
使われているイタリア製のタンニン鞣し革は非常に経年変化しやすく、使い込むごとにグングンと色の深みが増していきます。
また、革の内側の脂分が次第に外ににじみ出ることでツヤ感も出てきます。
毎日使うことで出てくるクタッとした質感や小傷も相まって、新品の時とは全く違う味わいが楽しめます。これがエイジング好きにはたまらないんですよね。
僕はミッレフォッリエ2を使うのは今回が初めてなのですが、愛用しているエムピウのペンケース『ロトロスエード』だとこんな感じにエイジングしています。
このふたつが元々同じ色だったとは思えないほどの変化ですよね。
カラーはコニャックで、使用期間は5年ほど。めちゃくちゃ良い味が出ています。
ミッレフォッリエ2もどのように経年変化していくが楽しみです。
カラバリが豊富
出典:エムピウ公式サイト
ミッレフォッリエ2はカラバリが豊富なのも嬉しいポイント。
全10色のカラーから選べるので、自分のお気に入りのカラーが見つかるはず。
- ブラック
- コニャック
- タバコ×ベージュ
- タバコ×チョコ
- グリージョ
- ナポリ
- ブルー
- サッビア
- ネイビー
- ローズ
エムピウの革製品で使われているレザーはイタリア製の牛革ですが、カラーによって革の種類が違う(タンナー(製造会社)が違う)のも特徴。
ブルーはブッテーロ(ワルピエ社)、ローズとネイビーはミネルバ・ボックス(バダラッシィ・カルロ社)、それ以外のカラーはミネルバ・リスシオ(バダラッシィ・カルロ社)が使われています。
革によって質感や手触りにも違いがありますので、革の種類で選ぶのも面白いですね。
内装の綿素材が若干チープな印象あり
個人的に惜しいなと思ったことも正直に書いておきます。
それは、ミッレフォッリエ2の内装の綿素材が少しチープな印象を受けるという点。
外装に上質なレザーを使っているだけに、内装が綿なのは個人的に寂しいです(ピッグレザーも使用されていますが)。
もちろん、汚れが目立ちにくい、軽い、価格を抑えられるなど綿のメリットもありますが。
レザー好きの僕としては内装までフルレザーだとさらに良かったですね。
キャッシュレス時代のこだわり財布
エムピウのミッレフォッリエ2は、コンパクトで機能的、デザインも唯一無二。
キャッシュレス時代に最適なこだわりのコンパクトウォレットです。
革のエイジングも存分に楽しめて、長く愛せること間違いなしです。