日本最高峰の革製品ブランドと言っても過言ではない「GANZO(ガンゾ)」。
100年以上の歴史を持つ老舗「AJIOKA.(味岡)」が手がけるガンゾは、素材、縫製、コバの仕上げなど細部までこだわり抜いた圧倒的なクオリティの高さで熱い支持を得ています。
かく言う僕もそのひとりで、今までにガンゾの財布を5個以上愛用してきました。
そんな僕が新たに購入したのが「シンブライドル」シリーズの純札入れ。
コンパクトで使い勝手の良い、新たな相棒のレビューをしていきます。
- ブライドルレザー×ミネルバボックスの風合いが見事
- コバの仕上げや縫製が素晴らしい
- 使い込むごとに良い味が出る
- 開閉部分の耐久性がやや心配
GANZO「シンブライドル」純札入れ
今回購入したのは「GANZO(ガンゾ)」の「THIN BRIDLE(シンブライドル)」シリーズの純札入れ。
小銭入れがなくお札とカードだけを収納するシンプルな二つ折り財布です。
シンブライドルシリーズにはブラック、ダークブラウン、ネイビー、ヘーゼルの4色があり、今回はダークブラウンを購入しました。
写真でもわかる通り、色味的にはかなり近いブラックに近いです(実物はもう少しだけダークブラウンっぽいですが)。
シンブライドルシリーズには名前の通りブライドルレザー(イギリス・J&E セジュイック社)が使用されています。
ブライドルレザーは1000年以上続くと言われるイギリスの伝統的な製法で作られたレザーで、元々は乗馬用の馬具に使われていただけあって非常に頑丈で耐久性に優れているのが特徴です。
シンブライドルの”シン”は新しいの意味ではなく、英語の「thin=薄い」からきています。
通常、ブライドルレザーは硬く分厚くてやや使いにくいのですが、こちらは堅牢性を残しつつも革を極限まで薄く削ぐことで柔軟で使いやすさにも優れています。
表面に白い粉がついていますがこれは汚れではなく、内側の蝋がしみ出てきたブルームと呼ばれるものでブライドルレザーの大きな特徴のひとつです。
このブルームは使っていくうちに消えていくので気にせず使って大丈夫。もし気になるようであれば、布で乾拭きしてから使うのもありですね。
内側の素材にはナチュラルなミネルバボックス(イタリア・バダラッシィ・カルロ社)のヌメ革(ショルダーヌメ)を使用。
ヌメ革は使い込むごとに飴色に変わる、革本来のエイジングを楽しめるのが魅力です。
カードポケットの縁が一直線ではなくカーブが入っているなど細かなディテールにもこだわっています。
収納部分は札入れ×1、カードポケット×6、内ポケット×2。
シンプルな構造でスマートに持てるのが良いですね。
比較的コンパクトで、小銭入れがない分厚みも抑えられているのでパンツのポケットにもスッキリ収まります。
- 価格(定価):30,000円(税抜)
- 型番:57086
- カラー:ブラック、ダークブラウン、ヘーゼル、ネイビー
- サイズ:H9.3×W10.4×D2cm
- 重さ:約69g
- 仕様:札入れ×1、カードポケット×6、内ポケット×2
- 素材:牛革(外側:ブライドルレザー、内側:ショルダーヌメ)
- 生産国:日本
ブライドルレザーとミネルバボックスのコントラストが抜群
シンブライドルシリーズには外側にイギリス「J&E セジュイック社」のブライドルレザー、内側にイタリア「バダラッシィ・カルロ社」のミネルバ・ボックスのショルダーヌメが使用されています。
ブライドルレザーはカチッとした大人の雰囲気で、ミネルバボックス(ヌメ革)は味のあるマイルドな雰囲気。
この両者の絶妙なコントラストが抜群に良いです。
内外で違った表情を楽しめるのが魅力ですね。
外側のブライドルレザーは反射するほどの美しいツヤがあります(動画だとさらによくわかるのでぜひ見ていただきたい!)。
ブライドルレザーは元々頑丈さがウリの質実剛健なレザーなのですが、この光沢感があることで上品さもプラスされていてスーツにもよく合います。
使い込むとさらに深みと光沢が増していきます。
内側のミネルバボックスは何と言ってもエイジングが醍醐味。
元のカラーはベージュに近い色味ですが、太陽の光に当たったり使っていくうちに濃い飴色に変化していきます。
そのまま使って自然の経年変化を楽しむ方もいますが、僕は使用前に1週間ほど太陽に当てて(通称:日光浴と言われます)色をこんがりとさせてから使っています。
こうすることでムラなくエイジングできて、しかも革のオイルでコーティングされることで汚れにくくなると言われています。
ちなみに、「元のカラーのまま変化させたくない」という方もいらっしゃいますが、ヌメ革の特性上完全に色味を維持するのは難しいです。
ただ、使用前に防水スプレーを振ってなるべく太陽光に当てないように使えば極力変化を抑えることはできますよ!
芸術的に美しいコバの仕上げ
ガンゾの財布の最大の特徴とも言えるのが、コバと呼ばれる財布の端の部分の仕上げの丁寧さです。
コバは革と革が重なる部分なので、ここ仕上げが悪いとほつれやひび割れの原因になります。
財布を使っているとよく擦れて傷む部分でもあるので、コバの処理が財布自体の耐久性を大きく左右すると言っても過言ではありません。
ガンゾはこのコバ処理が数ある財布ブランドの中でも最高レベルの一級品。
切り目本磨きという技法で磨かれたコバは、一切の引っ掛かりがなくいつまでも触っていたくなるほどツルツルツヤツヤです。これぞまさに職人技。
外側だけでなく、カードポケットや札入れの縁など細部までしっかり磨き込まれています。
これだけの処理をするのは当然大きな労力と高い技術力が必要ですが、そうまでして最高の仕上げを追求しているところがガンゾの魅力ですね。
シンプルで使いやすい構造。ただし最初はカードポケットが硬め
こちらの純札入れは小銭入れのないシンプルな構造。
札入れは口が大きく開くので出し入れがしやすいです。
札入れがふたつに別れていればさらによかったなと個人的には思いますが。
カードポケットは合計6つ。
初めは硬くてカードが入れづらいのが難点ですが、内側の素材のミネルバボックスは柔軟性があって使うごとに馴染んで取り出しやすくなるので心配はいりません。
試しにお札とカードを6枚ずつ入れた状態がこちら。
写真で見ると分厚く感じるかもしれませんが、厚みは2cm程度なのでかなりスリムに収まりますよ。
まとめ
ガンゾのシンブライドルシリーズの純札入れはベーシックなデザインで使い勝手が◎!
最近はカードやスマホでの支払いが普及してきたこともあって現金を使う機会が減っていますので、これぐらいシンプルな財布が気分ですね。
二つ折り財布はチープな雰囲気が出やすいですが、ガンゾの純札入れならそんなものは皆無。
こだわり抜かれた上質なレザーと作りの良さが見た目からにじみ出ています。
「少し高くてもしっかりした良い財布が欲しい」とお考えの方にはガンゾはベストな選択肢だと思いますよ!